「ろくろ」について


ろくろは、漢字で「轆轤」と書きます。
文字を見るだけで、ぐるぐる回転しているみたいです。
轆轤轆轤轆轤轆轤轆轤……。目が回りそうです。
回転する土にチカラを加えて、回転体を作り出す事が
ろくろの特徴といえます。

例えば、お猪口を持っている様な手をつくって、
くいっ、と傾けながら「どう?」と、たった一音発するだけで、
「いかがですか、これからお酒でも飲みに行きますか。」
そんな意味として伝わります。
先日、ひさしぶりに昔の友人と出会ったのですが、
出会って最初に、「がんばってる?」という一言と共に
彼がやった身振りは、轆轤で土を伸ばしてみせる、というものでした。
「陶芸の仕事やってるんだって?大変なんだろ、がんばって作ってる?」
そんな意味として伝わってきました。

陶芸、と聞いてまず轆轤を思い浮かべる方がほとんどの様です。
岩屋工房では、色々な方法でうつわを作っています。

その頃、タタラの仕事が面白くて、
がんばって作っているのは、実はタタラの角皿や角鉢だったのですが、
「ああ、やってるよ。」といって、自分が思わずやった身振りは、というと
やはり、轆轤で土を伸ばしてみせるものでした。

けれど、「ああ、やってるよ。」といって、
板状の土を切り取って組み立てる様な、そんな身振りをしても、
アレ仕事変わったの、などと思われてしまいそうなので、
やはり、轆轤の身振りがこの場合は適切なのでした。


(2003年7月)

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