【ちいさなカタチ】

手のひらサイズ、ちいさなカタチ。
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スパークのカタチ    2015年制作

結晶、のような。直径55mm about。





輪のカタチ    2015年制作

焼〆。土色そのままに。脊髄部分の様相。






輪のカタチ    2015年制作

リング。見通せる陶。焼成のち彩色。





ヒコーキ    2014年制作

飛ぶカタチ。飛行の状態では無い、
飛行の記憶を残し、置いてあるモノ。






フレーム    2014年制作

骨組。無い如く在る、そんな感じ。
空気のような存在感で置きたい。






イヌのカタチ    2014年制作

イヌの居る空間って、どんな風だろう。
見上げる視線は、時に目が合います。






イエのカタチ    2013年制作

どんな風に置いてみても、イエのカタチ。






flame    2013年制作

イエのカタチのフレーム部分。
落とすと割れるワレモノです、儚い、脆い。
反面、フォルムは安定、ヤキモノは頑丈。






ひとのカタチ    2013年制作

体長4cm程。Tシャツ短パン姿で、気持ちをポージング。





ガンギのオブジェ    2008年制作
                (福山「鞆の浦まちなみ散歩ギャラリー」cafe店内展示)



かつて港湾の海岸線に沿って在った階段状の建造物「雁木」。
潮の干満に都合を合わせず船荷の積み卸しをおこなえる、
とても機能的なデザイン。
展示が縁で訪ねる鞆の浦、ガンギがとっても気になります。
階段ダンダン、影の映る様子。

船荷の往来や担ぎ手の足音を
想像させる石畳のデコボコ。

規則正しく続く、段の連続性。

海と陸とを繋ぐ階段。
腰掛けて、海を望む。
空想する、かつてのストーリー。

ガンギにまつわるいろんなコトを
イメージして、つくるカタチ色々。



ふたものカタチ    2008年制作
                (福山「鞆の浦まちなみ散歩ギャラリー」cafe店内展示)

双身のカタチをパカッと開けると
てびねりでこしらえた丸い空間。
内側は焼〆。外側は鉄釉色。


ちっちゃいフタモノ、掌サイズ。
ちっちゃい宝物をおさめます。

どんな大切なモノを入れて、
そうっとフタしてみましょうか?




コロコロのカタチ    2007年制作
                 (ギャラリー鶏肋堂「陶三人展」展示)

手のひらでつくる、いろんなカタチです。

掌中で成形のすべてが完結する、というのは、
ふわり浮かんだままカタチになってゆく様で、
なんだか心地好くつくりました。

気ままに青でドローイング、金でキラリとアクセント。




RAINY HOUSE    1999年制作


雨降りの日、濡れる葉の様子です。

庭のハーブを採ってきて、
そのまま押してあります。
葉の姿を、土に写し取る
作業です。

雨に濡れて嬉しい様子と、
なぜだろう、悲しい様子。
ふたつの感情が、ひとつに
固まって、できたカタチ。
そんな風に見えてきて、
不思議な表情。



SNAIL HOUSE    2007年制作


カタツムリは、気になるモチーフです。
観察すればする程、不思議な生き物です。

ほぼ等身大のスケール。
ゆっくり、ゆっくりと
進んでゆきます。

背中に背負った殻は
金色に輝くけれど、
そんなことは別に
どうだって構わない。

ゆっくりゆっくりと
進みたい方向へと
進んでゆきます。








おとうふのカタチ    2006年制作 4×4cm about

使う土は、サリサリとした触感のモノを使っています。
ウチの土で、こんな風に木綿豆腐の様なカタチがつくれます。
気まぐれ手遊びでつくったこのおとうふのようなカタチ、
今は大切なひとつとして、いつも見える窓辺に置いてあります。
土の塊から、そっと丁寧に切り出した様なカタチ。
お気に入りです。



シーソーのカタチ    2006年制作 てのひらサイズ

こちらも気まぐれ手遊びのひとつです。公園のシーソーのカタチ。
陶雑貨、というコトバを好んで度々使うのですが、思い返せば
こんな感覚でこんなカタチをつくるコトをそんな風に言いたいの
だろうな、とふと気付いてから、ちょっと手放せないひとつです。
このくらいの、気負いの無いつくりを続けられたらいいなあ。


ふたばのカタチ   2005年制作 高7p about
                (「ごちそう+うつわ」イベント 卓上展示)

植物の芽です。双葉の開いた様子は、とても好きです。
手遊びでつくりました、
いたずらなカタチです。
手の動くままにつくる事
は、たのしいのです。

気負いの無いカタチは、
時間を経てのち見ても
心地良いので好きなの
です。



GROW HOUSE    1999年制作  高13p


その昔、マンゴーの実を、ふたり美味しく食べる機会があり
ました。その甘さと旨さを堪能したのち、ごちそうさま。と、
残った果実の種を庭に放ったのでした。

それから数日のち、庭で何気なくふと地面を見ると、あの時の
美味しかったマンゴーの種に、ぱっ、と双葉が開いているのを
見つけたのでした。
ぽかぽか陽気の下、マンゴーの双葉を見つけたことを、当時の
私たちは、とてもとても嬉しく思ったのでした。

その時、思わず作りました、この「GROW HOUSE」です。




イスのカタチ


四本足のかわいいカタチです。大好きなカタチです。
なんでもない時、手遊びのようにつくって楽しんでいます。
気付くと、なんだかたくさんつくってしまっています。

窯の空いた所に入れて焼成します。
ウチの息子は、仕事場にあるこのカタチを並べて遊びます。



筆 / 岩本道明
written by Michiaki Iwamoto.


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