「タタラ」について

土のかたまりを同じ厚さにスライスして出来る、
ちょうどスライスハムの様な状態をタタラと呼びます。
それを使って形を作っていく事をタタラ成形と呼びます。
岩屋工房では、よく使われる成型方法です。

学生の頃からこの作り方が好きで、馴染み深い言葉です。
けれど、あらためて聞いてみると、おかしな響きの言葉です。

タタラ、という言葉の語源は、はっきりしないそうです。
中国地方の山地で行われていた製鉄の技法をそう呼んでいますし、
実際、そこで使われる大型のふいごをタタラ(踏鞴)といいますが、
この事と関係があるかどうかは分からないようです。
形状が畳に似ているから、という説もある様ですが、
これは個人的にあまり好きな説じゃありません。

土を板状にする為にたたく、その言葉から、または
たたく時の音から、という説もあります。

おおむかし、まだうつわさえ使わなかった様な頃、
粘土を手にしたヒトは、それを丸めて、次に、
手のひらの土をもう片方の手のひらでたたいて平らにするのでは、
なんて事が想像出来て、なんだか面白いので
たたいて平らにする時の音から、タタラという言葉が生まれた、
という説が一番正しいと思っています。

タタラ、という言葉には、原始的な響きを感じます。

                       (2003年5月)
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