ORIGINAL
SMILE
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97/10/07●浜尾六郎さんの場合正規発表曲にこだわった「SMILE」この内容はサイト「遁生レコードの世界 」にて、浜尾六郎さんが寄稿された内容を、御本人の承諾のもと、ダイジェストにまとめたものです。詳しくはこちらを参照ください。SMILEのレコーディング日程も記載された気鋭の内容です。(管理人)
考えずにいられない・・・。 採用曲はそれがたとえスケールダウンしているにせよ他のアルバムに収録されたものを優先する。「Wind Chimes」はマリンバ・バージョン、「Wonderful」はハープシコード・バージョンの方が良いという方もいるだろうが、ビーチボーイズとして発表されたのはアルバム「Smily Smile」のバージョンであるのだからこれがメンバー納得の最終形と考えるのが自然であろう。
また発表されていない曲に関しては当時のLPの40数分という収録時間、ブライアン以外のメンバーの参加の有無、曲の完成度などから私が勝手に判断した。「私がBB5であったらどうするだろう」てな具合にである。
まずオフイシャルアルバムに収録された
は無条件採用。「スマイル・セッション」時のものに手が加えられているにせよ、メンバー公認曲であることは間違いない。ただ難しいのが「Vegetables」。初期のピアノバージョンには中盤とエンディングに「Wild Honey」収録の「Mama Says」のメロディーが登場する。また「Wild Honey」時のアウトテイクとされている「Can't Wait Too Long」、その原型がこのセッション時に演奏されているが、この曲の中盤にインストで「Mama Says」のメロディーが含まれるのである。この3曲の関係をいかにとらえるか。 「Vegetables」から「Mama Says」が独立し、「Wild Honey」レコーディング時にそれを発展させようとして「Can't Wait Too Long」を作ったが挫折し、「Mama Says」を完成させ収録したと考えるのが妥当か。 また、http://www.wu-wei.com/bb/lyrics/smile.txt の「スマイル」歌詞によると「Vegetables」には「I'm In Great Shape」が含まれるとされている。そこで「I'm In Great Shape」部分の歌詞を見るとそれは紛れもなく「Mama Says」の歌詞であることがわかる。 つまり「Mama Says」はイコール「I'm In Great Shape」であり、キャピタル勇み足のアルバムジャケットとあわせて考えるにブライアンは「Vegetables」と「Mama Says」(「I'm In Great Shape」)を別の曲として収録しようと考えていたのではないだろうか。よって「Mama Says」採用。 小品「Barnyard」「Tones」はブートを聴くに、ともに途中で「Heroes 〜」のメロディーに繋がっていくことから要するに「Heroes〜」のための素材であると判断した。よってボツ。 1966年10月のブライアンのディナーパーティでアセテート盤で披露された「Holidays」は出だしが同じである「Child Is Father Of The Man」に発展し、結局一部が「Surf's Up」のエンディングに採用されたと考えるのが正しいだろう。よってこの2曲は「Surf's Up」に吸収。 いよいよ難しいのが既発曲のいずれとも似ていない曲群。 「Do You Like Worms」はディナーパーティ時のアセテート盤で披露、キャピトルのアルバムジャケットへの曲目掲載、その後他の曲への吸収、または発展の形跡がないこと、また「Good Vibration Box」収録のバージョンのクォリティの高さから「Smile」収録と判断した。 「George Fell Into His French Horrn」は「Surf's Up」のセッションで集められた5人のホーン・プレーヤーにホーンで人間が会話しているように演奏させた正直云って不快な、曲とは云えないようなもの。ブートではこの曲の終了後、間髪入れずに「Surf's Up」のホーン入りインストバージョンに繋げられている。ここから判断するに、ブライアンはこの曲を「Surf's Up」の導入に使おうと考えていたのではないだろうか。但し、3分以上に及ぶこの不快なナンバーを全て採用することを他のメンバーが認めるとは考えがたい。そこでこの曲のラスト、ホーンを通してタイトルを叫ぶ部分、この数秒のみを採用する。そして間髪いれずに「Surf's Up」。つまり「George Fell Into His French Horrn」は「Surf's Up」に吸収されたものとする。 「The Woodshop Song」は出だしはジャズ風インストとカンカンという音という効果音ナンバー。カンカン部分は「20/20」収録の「Do It Again」のエンディング部分に採用されたが、独立した完成曲とは判断しがたい。よって外し。 「The Old master Painter〜You Are My Sunshine」メドレーは後にデニスのヴォーカルで収録されていることからメンバー公認曲と判断。よって採用。 「You're Welcome」。これまた難しい。「Smile」と見るか、純粋に「Heroes And〜」のB面曲と見るか。とりあえず次点曲とする。 さていよいよ佳境に入ってきた。 「The Elements」は「Smile」のハイライトとも云える地、空気、火、水の4要素を表現した組曲とされている。組曲形態のバージョンは発見されていないし、収録された事実も今のところ明らかにされていない。だだ、一連のSmileセッションの演奏曲目から4要素がそれぞれどれに当たるかは推理が可能だろう。 火は一般に「Fire」というタイトルでも知られている「Mrs.O'Leary's Cow」とみて間違い無いだろう。不安なビートとサイレンのようなストリングス。不気味なナンバーだ。 水は「I Love To Say Da Da」に決まっていたという記述があることから「Cool,Cool Water」を採用。 空気は「Wind Chimes」とするのが妥当か。 地は異論もあるが一般に「Vegetables」だとされているのでこれを採用。 よって「The Elements」は 残る「I Don't Know」「With Me Tonight」「I Wanna Be Around」「She's Going Bald」「Look」「I Blind Mice」は素材としての曲、もしくは曲として成立しなかった(実際は上記のほとんどの曲がそうなのだが・・・)ものと判断し、全て外した。 というわけでアルバム「Smile」の収録予想曲が出揃った。
どのバージョンを採用するかは人それぞれであろうが、ここでは公式に発表された曲はそれに従い、その他はブート等の中から最も完成度の高いものを採用する。収録時間は次点の「You're Welcome」を含めても40分に満たない。当時の一般的な長さと考えて良いだろう。 曲順はどうするかって? この世に存在しない途中で投げ出されたアルバムの曲順まではとてもじゃないが考えられない。私はとりあえず上記の曲群をMDにぶち込み、ランダム再生し、アルバム「Smile」を楽しむことにする。 ビーチボーイズに魅せられ、アルバム「Smile」に魅せられた者たちはいつまでこの堂々巡りを繰り返すのだろうか。
97.9.21.
さらに上記の内容に対する加筆(97/09/24)。CBBをご覧頂きありがとうございます。(管理人)
CLUB BEACH BOYSさんの中に「Do You Like Worms」が「Heroes And 〜」の一部であるいう記述があった。これに伴い、私のリストからこの曲を外すことにする。
「Barnyard」「Tones」「Do You Like Worms」・・・・。「Heroes And〜」のもとにリストから外された曲がいかに多いことよ。 こうして考えると公表されている「Heroes And〜」はシングル向けに短縮されたバージョンであり、ブライアンの頭の中では「Smile」に収録されるべき「Heroes And〜」は組曲形式の超大作であったものと推理できる。 だがだが、果たしてそれを他のメンバーが認めたかどうかは疑問である。 よって「Heroes And〜」は「Smily Smile」バージョンをそのまま採用とする。 おっとここで新研究テーマ。題して 「ブライアンの考える『Heroes And〜 』をオレが作ってやる!!」 そしたらやるしかないでしょ。題して 「ブライアン・ウィルソン1stソロアルバム、超大作『Smile』を推理する!!!」 ・・・・・泥沼。
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| 【管理人コメント】 「ブライアン以外のメンバーが認めたか否か」、これは当時のブライアンにとっても大きな試練だったのではないでしょうか。さらに「SMILE」の曲をわざわざ再録音した「SMILY SMILE」というアルバムの存在が物事をよけいにややこしくしてしまったような…。「SMILE」ヴァージョンをそのままレコードにしても「SMILY SMILE」は作れたと思うのに、それをしなかったのはなぜ? やはり他のメンバーの不満でしょうか。そーいうことを考え始めるとほんと泥沼です。浜尾さん、無理をしないでくださいね。 |